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『氷の城壁』を読んでいて、五十嵐翼のことが引っかかった人は多いはずです。
小雪の元カレとして出てくるけれど、ただの嫌な相手とも言い切れない。小雪を傷つけたのは確か。でも、五十嵐の側にも本気の好意があったように見える。
このあたりが、すごくややこしいんですよね。
結論からいうと、五十嵐が好きだった相手は氷川小雪、つまり「こゆん」です。
ただし、小雪と五十嵐が別れた理由は「五十嵐が一方的に悪い」「小雪が冷たかった」といった一言では片づきません。
五十嵐の未熟な愛情表現、周囲の冷やかし、小雪の断れなさや自己否定感が重なり、小雪にとって苦しい関係になってしまったことが大きな原因です。
この記事では、『氷の城壁』の五十嵐翼について、こゆんとの関係、別れた理由、五十嵐が本当に小雪を好きだったのか、再会後にどう変わったのかまでネタバレありで整理します。
※この記事は『氷の城壁』終盤までのネタバレを含みます。未読で展開を知りたくない人は注意してください。
まずは、検索している人が知りたいポイントを一覧でまとめます。
| 気になるポイント | 結論 |
|---|---|
| 五十嵐翼は誰? | 小雪の中学時代の元カレ |
| こゆんとは誰? | 氷川小雪の呼び名。主に美姫たちが使う愛称 |
| 五十嵐は小雪が好きだった? | 好きだった。少なくとも五十嵐側の好意は本気に近い |
| 小雪は五十嵐が好きだった? | 恋愛感情としては弱く、流されて付き合った面が大きい |
| 別れた理由は? | 五十嵐の未熟さ、周囲の冷やかし、小雪の我慢が重なったため |
| 五十嵐はクズ? | 傷つけた側ではあるが、悪意だけの人物ではない |
| 小雪と復縁する? | 復縁しない |
| 再会後はどうなる? | 第86話〜87話付近で過去と向き合い、関係が少しほどける |
| 五十嵐を見るなら何巻? | 10巻が重要。過去の真相と再会後の会話が読める |
五十嵐は、小雪の「氷の城壁」を語るうえで欠かせない人物です。
彼は小雪を好きでした。
でも、その好きは小雪を安心させる形では届きませんでした。
だから五十嵐は、ただの元カレではありません。
小雪が人との距離を怖がるようになった原因のひとつであり、同時に、小雪が過去の傷をほどくために向き合う相手でもあります。
五十嵐翼は、小雪と同じ中学に通っていた男子です。
高校では別の学校に通っていますが、サッカー部の関係や地元での偶然の再会を通して、小雪たちの前に何度か現れます。
公式アニメサイトのキャスト欄でも、五十嵐翼は主要な周辺人物として紹介されています。
物語上の立ち位置は、かなり重いです。
小雪にとって五十嵐は、単なる「昔付き合っていた人」ではありません。
中学時代の痛みを思い出させる相手であり、人と深く関わることへの苦手意識に直結している人物です。
検索で出てくる「こゆん」は、氷川小雪の呼び名です。
小雪は、感情をあまり表に出さず、周囲から冷たく見られがちな女の子です。
でも実際には、人の気持ちに敏感で、傷つきやすい面を持っています。
美姫のように近しい相手からは「こゆん」と呼ばれ、その呼び名には小雪の素の部分がにじみます。
五十嵐と小雪の話を追うときは、「小雪」という外から見える冷たい印象と、「こゆん」という近い人だけが知っている柔らかい面の差を意識すると、彼女の苦しさが見えやすくなります。
五十嵐は、小雪のことが好きでした。
ここはかなり大事です。
五十嵐を「小雪を傷つけた元カレ」とだけ見ると、ただ嫌な人物に見えます。
でも物語が進むと、五十嵐の気持ちがまったく軽いものではなかったことがわかってきます。
小雪の見た目や雰囲気に惹かれ、近づきたいと思い、付き合うことになった。
彼の側にはたしかに好意がありました。
問題は、その好意の出し方です。
五十嵐は小雪を好きだったのに、小雪が安心できる接し方を選べませんでした。
五十嵐は、感情をまっすぐ出すタイプです。
友達も多く、場の空気に乗るのも得意そうに見えます。
その反面、相手がどう受け取るかを考える前に言葉が出てしまうところがあります。
好きな相手に対しても、からかう、距離を詰める、雑に扱う。
本人に悪気がなくても、小雪にとっては苦痛です。
小雪は、軽いノリや勢いで踏み込まれることが苦手な子です。
だから五十嵐の好意は、好意として届く前に「怖い」「しんどい」「逃げたい」という感覚になってしまいました。
ここが、五十嵐と小雪の関係のいちばん苦いところです。
五十嵐と小雪が別れた理由は、ひとつではありません。
大きく分けると、次の4つが重なっています。
| 原因 | 小雪に起きたこと |
|---|---|
| 五十嵐の距離感が雑だった | 好意よりも圧や不快感として届いた |
| 周囲が面白がった | 付き合っていることが冷やかしの材料になった |
| 小雪が本音を言えなかった | 嫌だと言えず、我慢が積み重なった |
| 五十嵐が見栄を張った | 小雪の心を深く傷つけるきっかけになった |
この別れは、浮気や大きな喧嘩で終わった恋ではありません。
小さなすれ違いが何度も積み重なり、小雪の中で限界を超えてしまった関係です。
五十嵐は、小雪に好意を持っていました。
けれど、その表現は小雪に合っていませんでした。
たとえば、気になる相手をからかう。相手の反応を見て笑う。周囲の前で雑に扱う。
こういう距離の詰め方は、受け取る側によっては愛情表現ではなく攻撃になります。
小雪はもともと、人との関わりに慎重なタイプです。
自分がどう見られているか、相手にどう思われるかを気にしてしまう。
そんな小雪にとって、五十嵐の勢いは安心よりも負担になりました。
五十嵐は好きだから近づいた。
でも小雪は、近づかれるほど苦しくなった。
ここで2人の温度差が大きくなっていきます。
中学生の恋愛は、本人たちだけで完結しないことがあります。
クラスメイトがからかう。勝手に盛り上がる。本人の気持ちよりも、周囲のノリが先に走る。
五十嵐と小雪の関係にも、その空気がありました。
小雪にとっては、五十嵐と付き合うこと自体よりも、「周りから見られること」「面白がられること」が大きな負担になります。
恋愛は本来、本人同士のものです。
でも小雪の場合、周囲の視線が強く入り込んでしまいました。
結果として、小雪は「人と関わると面倒なことになる」「気持ちを出すと傷つく」と感じやすくなります。
これが高校時代の小雪の壁につながっていきます。
小雪は、五十嵐を強く好きになって付き合ったわけではありません。
相手の勢い、周囲の空気、断りにくさ。
そういったものに押されて、関係が始まった面があります。
ここは、五十嵐だけを責める話ではありません。
小雪自身も、自分の気持ちをうまく言葉にできませんでした。
ただ、まだ中学生です。
嫌なことを嫌と言うのは、大人でも難しいことがあります。
まして小雪は、家庭のことや人間関係の不安を抱え、自分の感情を押し込めやすい子です。
だから「本当は好きではない」「でも断れない」「付き合った以上、何かを返さなきゃいけない」という苦しさが積み重なっていきます。
この関係は、小雪にとって恋愛というより、逃げ場のない緊張に近かったのだと思います。
五十嵐のいちばん大きな問題は、周囲の前で小雪を大切にできなかったことです。
小雪のことが好きだった。
でも、友達の前では照れや見栄が出る。
本気で好きな相手を、そのまま大切にしていると言えない。
その未熟さが、小雪に深い傷を残しました。
五十嵐の本音がどうであれ、小雪が聞いた言葉や態度が彼女を傷つけたことは変わりません。
ここを「本当は好きだったから許される」と見るのは違います。
好きだったとしても、傷つけたことは消えない。
ただし、悪意だけで小雪を傷つけたわけでもない。
この両方があるから、五十嵐のエピソードは苦しいのです。
小雪は、五十嵐を恋愛として深く好きだったとは言いにくいです。
少なくとも、五十嵐と同じ熱量で向き合っていたわけではありません。
五十嵐に告白され、周囲の空気もあり、断りきれずに付き合った。
そんな印象が強い関係です。
だから小雪にとって五十嵐は、「好きだった人」というより「自分の気持ちを言えなかった過去」と結びついています。
では、小雪は五十嵐をただ嫌っていたのでしょうか。
ここも少し違います。
小雪は、五十嵐の言動に傷つき、怖さや苦手意識を持ちました。
でもそれは、「嫌いだから終わり」という単純な感情ではありません。
自分が悪かったのではないか。
自分が相手を失望させたのではないか。
自分は誰かと近づくと、結局うまくいかないのではないか。
そういう自己否定まで抱え込んでしまったから、小雪の心の傷は深くなりました。
五十嵐との別れは、小雪が人を避けるようになる大きなきっかけです。
だからこそ、再会後に2人が話す場面は重要です。
小雪はそこで、五十嵐だけではなく、過去の自分とも向き合うことになります。
五十嵐は、小雪を傷つけました。
ここはごまかせません。
ただ、「五十嵐はクズ」と切り捨てるだけだと、『氷の城壁』らしさが少しこぼれます。
五十嵐は、悪意の塊ではありません。
むしろ小雪のことを本気で好きだったからこそ、未熟さが余計に痛い形で出てしまった人物です。
公式サイトのキャストコメントでも、五十嵐を演じる小林千晃さんは、五十嵐について「小雪にとってはトラウマの対象でも、ただの嫌な子にはしたくなかった」という趣旨で語っています。
この見方は、五十嵐を理解するうえでかなり大事です。
五十嵐を考えるときに混ぜないほうがいいのは、次の2つです。
五十嵐に悪意がなかったとしても、小雪は傷つきました。
一方で、小雪が傷ついたからといって、五十嵐が最初から小雪を利用していたとも言い切れません。
このズレが、『氷の城壁』の人間関係のリアルさです。
現実でも、人を傷つけるのは悪意だけではありません。
無神経さ、見栄、照れ、未熟さ、周囲に流される弱さ。
そういうものでも、人は十分に人を傷つけます。
五十嵐は、その苦さを背負ったキャラクターです。
五十嵐を理解するうえで、とくに重要なのが第86話〜87話付近です。
単行本では10巻にあたる部分です。
集英社の10巻あらすじでも、小雪が中学時代の元カレである五十嵐と再会する流れが紹介されています。
このあたりで、五十嵐側の気持ちや、小雪との過去の見え方が大きく変わります。
第86話付近では、小雪と五十嵐の過去が、五十嵐側の視点も含めて描かれます。
ここでわかるのは、五十嵐が小雪を適当に扱っていたわけではないことです。
彼の中では、小雪への好意は本物でした。
しかし、その好意は小雪に伝わる前に、見栄や言葉の雑さで歪んでしまいました。
小雪は五十嵐の本心を知らず、傷ついた言葉や空気だけを受け取ってしまう。
五十嵐は五十嵐で、自分の未熟さが小雪にどう届いたのかを十分に理解できていなかった。
2人のあいだには、同じ出来事をまったく違う温度で記憶していたズレがあります。
第87話付近では、小雪と五十嵐が向き合う場面が描かれます。
ここは、復縁のための場面ではありません。
小雪が過去の痛みをなかったことにする場面でもありません。
むしろ、ずっと避けてきた相手と話すことで、過去に固定されていた感情を動かす場面です。
五十嵐の本心を知ること。
自分だけが悪かったわけではないと感じること。
言えなかった気持ちを、今の小雪として言葉にすること。
この積み重ねが、小雪の中にあった「人と関わると傷つく」という思い込みを少しずつゆるめていきます。
五十嵐と小雪は復縁しません。
最終的に小雪が選ぶのは雨宮湊です。
五十嵐との再会や和解は、恋愛をやり直すための流れではありません。
小雪が過去を整理し、今の自分で前へ進むための流れです。
ここを勘違いすると、五十嵐の役割が見えにくくなります。
五十嵐は、小雪の「昔の恋人」ではあります。
でも物語後半での役割は、恋のライバルというより、小雪のトラウマと向き合うための相手です。
五十嵐と湊を比べると、小雪にとって大きく違うのは距離感です。
五十嵐は、小雪の心の準備より先に踏み込んでしまいました。
湊も距離が近い人物ですが、小雪と関わる中で、彼自身も少しずつ変わっていきます。
小雪が嫌がっていること、言葉にできないこと、逃げたいこと。
そういう部分に触れながら、湊はただ押すだけではなく、向き合う方向へ進んでいきます。
小雪が最後に湊を選ぶのは、五十嵐が悪で湊が正義だからではありません。
小雪が自分の気持ちを言葉にできる相手が、最終的に湊だったからです。
五十嵐は、小雪と復縁するわけではありません。
ただ、物語から完全に消えるわけでもありません。
文化祭や駅での場面など、後半にも小雪たちと関わる機会があります。
そこでの五十嵐は、初期のような「小雪のトラウマそのもの」としてだけ描かれているわけではありません。
過去を抱えながらも、少し距離の変わった相手として描かれていきます。
五十嵐の結末は、派手な救済ではありません。
誰かと大恋愛をして終わるわけでも、小雪とドラマチックに復縁するわけでもない。
でも、小雪と五十嵐の関係は、最初のような痛みだけの関係ではなくなります。
過去に傷つけた人。
でも、今は少し違う距離で存在できる人。
この距離感に落ち着くことが、五十嵐にとっても小雪にとっても大切な着地です。
五十嵐は、小雪の恋の相手として選ばれません。
それでも彼は、小雪が過去の自分をほどくために必要な人物でした。
五十嵐を深く知りたいなら、まず10巻を読むのがおすすめです。
10巻では、小雪が中学時代の元カレである五十嵐と再会し、過去の関係に向き合う流れが描かれます。
ただし、五十嵐の印象は10巻だけで決まりません。
序盤の回想や、中盤の再登場、終盤の小雪との距離の変化まで追うと、彼の役割がかなり見えやすくなります。
| 読みたい内容 | おすすめの読み方 |
|---|---|
| 五十嵐の初登場を知りたい | 1〜2巻付近 |
| 小雪の中学時代を知りたい | 5〜6巻付近 |
| 五十嵐と小雪の別れた理由を知りたい | 10巻 |
| 五十嵐側の気持ちを知りたい | 10巻の第86話付近 |
| 小雪との和解を見たい | 10巻の第87話付近 |
| その後の距離感を見たい | 11巻以降も読むのがおすすめ |
結末だけ知りたいなら、10巻だけでも重要な答えは拾えます。
でも五十嵐というキャラクターをちゃんと理解したいなら、1巻から読むのがおすすめです。
序盤の小雪の反応を知ってから10巻を読むと、彼女がどれだけ長く過去を抱えていたかが伝わります。
五十嵐は、好き嫌いが分かれるキャラクターです。
小雪を傷つけたことを考えると、苦手に感じる人がいて当然です。
一方で、五十嵐の未熟さに妙なリアルさを感じる人もいると思います。
好きな相手に素直になれない。
友達の前で見栄を張る。
相手の気持ちを考えているつもりで、実は自分の不安や照れを優先してしまう。
そういう弱さは、五十嵐だけのものではありません。
だからこそ、彼はただ嫌な元カレとして終わらず、読者の心にざらっと残ります。
五十嵐のしんどさは、あとから本心がわかっても、過去の傷は消えないところです。
本当は好きだった。
本当は大切にしたかった。
でも、小雪は傷ついた。
この順番は変わりません。
だから五十嵐の物語は、「誤解が解けて全部よかったね」では終わらないのです。
過去は消えない。
でも、過去の受け止め方は変えられる。
小雪と五十嵐の再会は、そのための場面です。
五十嵐が好きだったのは、氷川小雪です。
小雪への好意は本気に近いものでした。ただし、その好意の伝え方が未熟で、小雪にとっては苦しい関係になってしまいました。
こゆんは、氷川小雪の愛称です。
幼なじみの美姫など、近い関係の人物が小雪を呼ぶときに使う呼び名です。
主な理由は、五十嵐の未熟な愛情表現、周囲の冷やかし、小雪が本音を言えなかったことが重なったためです。
五十嵐は小雪が好きでしたが、からかいや見栄、無神経な言動が小雪を傷つけました。小雪も断りきれずに関係を続けてしまい、結果的に苦しい恋になりました。
五十嵐と同じ熱量で好きだったとは言いにくいです。
小雪は周囲の空気や断りにくさに流されて付き合った面が強く、恋愛感情よりも戸惑いや我慢のほうが大きかったと考えられます。
小雪を傷つけたことは事実です。
ただし、悪意だけで動いた人物ではありません。五十嵐は小雪を好きでしたが、未熟さや見栄によって大切にしたい相手を傷つけてしまったキャラクターです。
復縁しません。
小雪が最終的に付き合うのは雨宮湊です。五十嵐との再会は、復縁のためではなく、小雪が過去の傷と向き合うための重要なエピソードです。
とくに重要なのは、第86話〜87話付近です。
五十嵐側の視点や、小雪との過去、再会後のやり取りが描かれます。単行本では10巻が大きな山場です。
『氷の城壁』の五十嵐翼は、小雪の中学時代の元カレです。
五十嵐が好きだった相手は小雪、つまりこゆんです。
ただし、五十嵐と小雪の関係は、きれいな両想いではありませんでした。
五十嵐には小雪への好意がありましたが、その愛情表現は未熟でした。からかい、見栄、周囲の冷やかし、小雪の断れなさが重なり、小雪にとって傷の残る関係になってしまいます。
別れた理由は、どちらか一方だけのせいではありません。
でも、小雪が傷ついたことは事実です。
五十嵐はただの悪役ではありません。だからといって、彼の未熟さがなかったことになるわけでもありません。
この苦さがあるからこそ、五十嵐は『氷の城壁』の中でも忘れにくい人物になっています。
小雪と五十嵐は復縁しません。
けれど、第86話〜87話付近で過去と向き合うことで、小雪の中にあった心の壁は少しずつほどけていきます。
五十嵐のことを深く知りたい人は、まず10巻を読むのがおすすめです。余裕があれば1巻から読み返すと、小雪がどれだけ長く傷を抱えていたのか、そして五十嵐との再会がなぜ大切だったのかがより伝わります。
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